提案書や社内報告のたびに、構成を考えてパワポに流し込む作業に時間を取られていないでしょうか。Claudeでは、会話でパワポファイルを作る方法、Claude Slides、Claude Designの3つで資料を作成できます。
この記事では、3つの方法の使い分けと手順、プロンプト例、注意点を解説します。
Claudeで資料作成する3つの方法
3つの方法は、作ったスライドをどこで仕上げるかと、使えるプランが異なります。
| 方法 | 向いている資料 | 作ったものの扱い | 対象プラン |
|---|---|---|---|
| 会話でパワポファイルを作る | メモや報告書をもとにした下書き | .pptxファイルをダウンロードしてPowerPointで仕上げる | 無料を含むすべてのプラン |
| Claude Slides | 社内報告や提案の資料を、画面上で直しながら仕上げる | Claudeからそのまま発表する、PowerPoint・PDFで書き出す | 有料プランでベータ版として提供(無料プランへは順次提供予定) |
| Claude Design | 色やフォントまで作り込みたい提案書、1枚資料 | PPTX・PDFなどで書き出す | Pro・Max・Team・Enterprise(ベータ版) |
まず試すなら、どのプランでも使える会話でのファイル作成です。画面上で直しながら仕上げたい場合はClaude Slides、会社のブランドに合わせた見た目にしたい場合はClaude Designを選びましょう。
このほか、PowerPointに追加して使うアドイン「Claude for PowerPoint」もあり、有料プランであればPowerPointの画面の中でClaudeにスライドを作ってもらえます。
会話でパワポファイルを作る
Claudeには、会話の中でファイルを作る機能があります。「この報告書を10枚のスライドにまとめて」のように頼むと、.pptxファイルが作られ、会話からダウンロードできます。Googleドライブに直接保存することもできます。
使う前に、ファイル作成の機能をオンにしておきます。無料・Pro・Maxプランでは、「設定」→「機能」で「コード実行とファイル作成」をオンにします。Teamプランでは組織で最初からオンになっています。
同じ方法で、Wordの文書、Excelの表、PDFも作れます。毎回同じ体裁でスライドを作りたい場合は、体裁のルールをスキルとして登録しておくと、依頼のたびに指示する手間が省けます。
Claude Slidesでスライドを作る
Claude Slidesは、2026年9月に加わったプレゼン資料を作る機能です。会話で資料を頼むとスライドの下書きが作られ、画面上で直接直したり、Claudeに修正を頼んだりしながら仕上げられます。
完成したスライドはClaudeからPowerPointかPDFで書き出せます。作ったスライドは共有リンクで開けるため、スマートフォンから確認したり、同僚にレビューを依頼するのにも使えます。
Anthropicの発表では、有料プランでベータ版として提供が始まり、ProとMaxのプランから順に使えるようになっています。TeamとFreeのプランへは順次提供される予定です。
Claude Designで見た目を作り込む
Claude Designは、Claudeと会話しながらデザインを作る機能で、スライドや1枚の資料も作れます。会話でデザインを頼むか、メッセージボックスで「出力」>「デザイン」を選んで始めます。
会社の色・フォント・部品をデザインシステムとして登録しておくと、新しく作る資料にそれが自動で反映されます。会話で頼み直すだけでなく、キャンバス上で直接位置や大きさを直せるため、見た目にこだわる資料に向いています。
作った資料は、PPTX・PDFなどで書き出せます。Googleスライドに書き出したい場合は、専用の画面(claude.ai/design)から書き出すことが可能です。公式ヘルプでは、Pro・Max・Team・Enterpriseの各プランでベータ版として提供されています。
Claudeで資料作成する手順
どの方法でも、いきなりスライドを作らせるより、構成を固めてからスライドにするほうがやり直しが少なくて済みます。次の順に進めましょう。
- 素材を渡す
- 構成案を作ってもらう
- 構成案を直す
- スライドにしてもらう
- 部分的に直す
- 書き出して内容を確認する
最初に、資料のもとになるメモや報告書、データのファイルをアップロードするか、会話に貼り付けます。素材がない状態で頼むと、Claudeが一般的な内容で作成するので、自社のオリジナル資料として使いにくいかもしれません。
次に、資料の目的や読み手、枚数を伝えて、スライドごとの見出しと要点の一覧を出してもらいます。この段階で、順番の入れ替えや要点の追加・削除を会話で頼み、構成に納得してからスライドにしてもらいましょう。
スライドができたら、気になる箇所だけを直します。Claude SlidesやClaude Designでは画面上で直接直せます。会話で作ったファイルの場合は、「4枚目の文字を減らして」のようにスライドを指定して頼んでみてください。
最後に、書き出したファイルを開き、数字や固有名詞、出典が素材どおりかを人が確認してから使います。
すでに作ってあるパワポを直したい場合は、ファイルを会話にアップロードし、直したい点を伝えることでも編集可能です。
Claudeで資料作成するときのプロンプト例
資料を頼むときは、次の5つを伝えると、使える下書きが出てきやすくなります。
| 伝えること | 例 | 目的 | 新しい勤怠管理システムの導入を提案する |
|---|---|---|---|
| 読み手 | 部長5名。システムの専門知識はない | 枚数 | 10枚程度 |
| 素材 | 添付の比較表と見積もり | 形式・ルール | 1枚に伝えることは1つ、PowerPoint形式 |
最初の依頼では、スライドを作らせずに構成案だけを出してもらいます。
構成が決まったら、スライドにしてもらいます。素材にない数値をClaudeが補わないよう、数値の扱いも指定しておきます。
Claudeで資料作成するときの注意点
Claudeが作った資料は、そのまま社外に出す完成品ではなく、下書きとして使いましょう。とくに次の4点に注意が必要です。
1つ目は、数字や固有名詞の確認です。Claudeは、素材にない数値や事例をもっともらしく補うことがあります。売上や見積もりの数字や社名、出典は元データと照らし合わせて確認しましょう。
2つ目は、細かいデザインです。余白や配置、文字の大きさは、思い通りにならないことがあります。細部は人が手で直す前提で使い、会社の体裁に合わせたい場合はClaude Designのデザインシステムを使いましょう。
3つ目は、渡すファイルと情報です。社外から受け取ったファイルには、Claudeに意図しない動きをさせる指示が隠れていることがあります。信頼できるファイルだけを渡し、顧客情報や社外秘の資料を扱うときは、会社の利用ルールに沿って扱いましょう。
4つ目は、利用上限です。Claude Designなどで資料を作る分も、普段のチャットと同じプランの利用上限にカウントされます。枚数の多い資料を何度も作り直すとProプランでは特に上限に達しやすいため、構成の段階で方向性を固めておきましょう。
Claudeの資料作成に関するよくある質問
Claudeの資料作成について、よくある質問をまとめました。
Q1. 無料プランでもClaudeで資料作成はできますか?
会話でパワポファイルを作る方法は、無料プランでも使えます。Claude Designは有料プラン向けの機能です。Claude Slidesは有料プランから提供が始まり、無料プランへは順次提供される予定です。
Q2. 作成済みのパワポをClaudeで直せますか?
直せます。パワポのファイルを会話にアップロードし、「3枚目の文字を減らして」「全体の構成を見直して」のように直したい点を伝えると、修正案を出したり、直したファイルを作ったりしてくれます。
Q3. Googleスライドで使えますか?
Claude Designで作った資料は、claude.ai/designからGoogleスライドに書き出せます。会話で作ったパワポファイルは、Googleドライブに保存できます。
Q4. Wordの報告書やExcelの資料も作れますか?
作れます。会話でのファイル作成では、パワポのほかにWordの文書、Excelの表、PDFも作れます。チームで文書を書き進めたい場合は、文書を作るClaude Docsも使えます。
まとめ:Claudeの資料作成は素材を渡して構成から始める
Claudeでは、会話でパワポファイルを作る方法、Claude Slides、Claude Designの3つで資料を作成できます。どのプランでも使えるのは会話でのファイル作成で、画面上で直しながら仕上げたいならClaude Slides、見た目を作り込みたいならClaude Designが向いています。どの方法でも、素材を渡して構成を固めてからスライドにし、数字と固有名詞を人が確認してから使いましょう。
まずは手元の報告書をClaudeに渡して、スライドの構成案だけを作ってもらいましょう。
この記事の監修者
小杉 啓太
監修株式会社みずかげ製作所 代表取締役
慶應義塾大学理工学部にてCNNによる画像分類を研究。エンジニアリング視点を持ったWebマーケターとして、SEO戦略立案から1,000本以上の記事校閲・編集まで幅広く経験。 ClaudeやCodexによる高度なWeb開発や、n8n・Google Workspace Studioを活用した最新の業務自動化ノウハウを武器に、IT・マーケティング分野の専門的で信頼性の高いコンテンツ監修を手掛ける。